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Yang Jin An*; 三原 隆嗣
JNC TN9400 99-013, 89 Pages, 1998/12
成功基準が時間と共に変化するシステムの信頼度をより現実的に評価することを目的として、使命時間を複数のフェイズに分割して評価を行うフェイズドミッション解析コード:PHAMMONの開発を行っている。大規模なシステムモデルにも適用可能とするためモンテカルロ法を採用しており、既に強制遷移法と故障バイアス法という2種類の分散低減法を取り入れている。しかしながら、評価対象によってはこれらの方法のみでは分散低減の度合が不十分な場合もあり、本研究ではさらなる改良を目的として、頂上事象成立バイアス法を適用した計算アルゴリズムの改良を行った。頂上事象成立バイアス法では、任意のシステム状態から各々のカットセット成立状態までの遷移の起こりやすさを指標化した「遷移距離」を計算し、機器の運転成功から故障状態への状態遷移のサンプリングを「遷移距離」の最も短いカットセット成立に向けてバイアス(偏向)させることにより、カットセットが成立する有効ヒストリーをより効率的に発生させようとするものである。上述の頂上事象成立バイアス法をPHAMMONコードに導入し、大型高速増殖炉モデルプラントの崩壊熱除去系を評価例として適用計算を実施した。その結果、本方法はモンテカルロ法による出力結果の分散をさらに低減する上で有効であるとの結論を得た。